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2012年5月24日 (木)

中央銀行総裁公募

最近、英「エコノミスト」誌に載ったある広告が話題となっています。なんとそれは、 ニュージランド政府が「中 央銀行総裁」候補を募集するというものでした。ニュージーランドの中央銀行総裁は金利を決める権限があるのはもちろんのこと、年収は50万ドル(4000万円)と米中央銀行と比べても倍以上です。ただ、一国の金融政策を取り仕切る中央銀 行総裁を
公募するなど前代未聞。しかも、外国人も応募可能ということです。では、なぜニュージランド政府は総裁ポストを公募するので しょうか。

 きっかけは過去2期10年に渡って総裁を務めてきた61歳のアラン・ポラード氏が、今年9月の任期満 了をもって総裁職を退くと発表したことです。通常なら、国内から後任を探すところですが、ニュージーランドは人口430万の小国で、 経済や金融に精通した人は多くないのが現状です。また、同国の経済規模はハンガリーより小さいですが、NZドル通貨取引量は世界10 位以内に入るなど金融政策の影響力は少なくありません。したがって、中央銀行総裁に外国人がなることに国民から不安の声が上がってい るのも事実です。

それもそのはず、先進国で中央銀行総裁に外国人が就いたのはイスラエルしか前例が
ありません。しかしながら前例のス タンレー・フィッシャー氏の実績は、高い評価を
受けています。21%も上昇した住宅価格を不動産 バブルの前兆として1%の利上げを
早々と行い、借 金まみれのイスラエルの財政を立て直し、過去5年 間の平均のGDP
成長率は年4.02% と言われています。2009年 に世界的な危機からイスラエルが
先進国よりも早く回復したのも、彼が金融経済学の教授であり、IMF(国際通貨基金)の
筆頭副専務理事やシティグループの会長といったアメリカでの経験が活きたからだと
言われているのです。
自国の中央銀行総裁に外国人がなることに抵抗があるのは間違いありませんが、本当に
その国の経済を良くしてくれるの であれば、別に他国の人であってもいのではないでしょうか。

今の日本を見ていますと、経済に精通もしくは実務経験のない人が主要ポストに 就いていることが多いと思います。今回のニュージーランド中央銀行総裁募集の発表を受けて、日本政府も少しは危機感をもって事に臨んで欲 しいです。(アルフィックス日報第3527号)

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