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2008年7月 1日 (火)

蟹工船ブーム

プロレタリア文学を代表する小林多喜二(19031933)の「蟹工船・党生活者」(新潮文庫)が、今年に入って売れているそうです。文庫は1953年に初版が刊行され、今年に入って110万部を突破。作者の没後75年にあたる今年は、増刷部数が357000部に上り例年の約70倍のペースだそうです。この2ヶ月間だけでもなんと30万部以上を売り上げているのです。新潮社によると、購読層は、10代~20代が30%、30代~40代が45%と、若者や働き盛り世代が7割以上を占めるそうです。最近は、50歳以上の中高年層へもこのブームが波及しているそうです。

「蟹工船」は世界大恐慌のきっかけとなったニューヨーク株式市場の大暴落「暗黒の木曜日」が起きた1929年(昭和4年)に発表された小説です。オホーツク海でカニをとり、缶詰に加工する船を舞台に、非人間的な労働を強いられる人々の暗たんたる生活と闘争をリアルに描いています。過酷な労働の現場を描く昭和初期の作品が、「ワーキングプア」が社会問題となる平成の若者を中心に読まれているというのです。また、現代社会における現実の厳しさと前途への不安が、ブームの背景にあると分析する見方もあるそうです。このブームは海外メディアからも注目を集めているそうで、新潮文庫編集部には今月、APやロイターなどからの取材が相次いでいるそうです。いずれも「蟹工船ブームは日本の格差社会の動かぬ証拠」との視点で、取材に訪れているというのです。(アルフィックス日報第2574号)

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