2008年1月24日 (木)

世界は「連結決済」

ブッシュ政権が打出した経済政策に失望感がでたうえ、アジア市場の株価も軒並み下落し「景気減速は米国だけでなく、世界経済全体に広がるのではないか」との悲観的見方が広がりました。その後、米国FOMCによる緊急利下げにより、落ち着きを取り戻しつつあります。信用力の低い人向け住宅ローン(サブプライムローン)問題は欧米や日本の金融機関にとどまらず、中国の四大銀行の一つである中国銀行も巨額損失を計上する見通しと報じられ、サブプライム問題は、いよいよ世界経済全体を覆う暗雲になってきた感があります。

こうした中、額賀福志郎財務相は「一喜一憂する状況ではない」、大田弘子経済財政担当相は「基本は米国発であり、日本でどうこうするのは難しい」などと、突き放した印象の閣僚発言があいつぎました。たしかに世界の株安連鎖を日本だけで止めるのは難しいことかもしれません。ただ、日本の下落幅が大きい点を考えれば、傍観者のように語るのはおかしい事だとおもいます。来月には東京で先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議もひらかれます。日本として、市場の安定化にむけた各国の協調強化を率先して促す姿勢が必要です。また、日銀は同日の金融経済月報で「景気は減速しているとみられるが、基調としては緩やかに拡大している」という分かりにくい判断をしめしました。株価が近い将来の景気を映すとすれば、双方に楽観的すぎるのではないでしょうか。(アルフィックス日報第2466号より)

2008年1月15日 (火)

著しく低い価額

<採り上げた判例の概要>

(みなし贈与における「著しく低い価額」の判定基準)

本件は、親族間における土地の持分の譲渡価額が、相続税法7条に規定するみなし贈与における「著しく低い価額」にあたるか否かが争われた事件である。

夫が平成13年に購入した土地の一部を、同15年に妻と息子が相続税評価額で譲り受けたところ、税務署長は、その時価と売買価額である相続税評価額とのさがくは贈与にあたるとして贈与税を課税したものである。

判決は、「同法7条にいう「著しく低い価額」の対価とは、その対価に経済的合理性のないことが明らかな場合をいうものと解され、その判定は、個々の財産の譲渡ごとに、当該財産の種類、性質、その取引価額のきまりかた、その取引の実情等を勘案して、社会通念に従い、時価と当該譲渡の対価との開差が著しいか否かによっておこなうべきである」と説示した上、「相続税評価額と同程度の価額かそれ以上の価額の対価によって譲渡が行われた場合、同法7条にいう「著しく低い価額」の対価とはいえないということができ、本件各売買の代金額は、いずれも「著しく低い価額」の対価には当たらない」として原処分を取り消した。(判決確定)

本判決を巡っては、「著しく低い価額」に当るか否かの判断に際して租税回避の意図や贈与の意図の有無を考慮すべきか否かの問題や相続税評価額が土地取引価額決定の指標となり得る金額か否かなどの議論が惹起されよう。(TKC税研速報第587号)

2008年1月 7日 (月)

新年おめでとうございます

子の字は「了」・・・終わりと「一」・・・始まりの意味をもっている。宇宙の始まりは混沌で終わりは不明、混沌と不明を統括するのが「子」である。易はこの混沌を「太極」とし、子や太はこの全てをまとめつかさどることを意味している。近世の女性の名に「子」の字をつけることが多いのも家をつかさどるということを意味しているのであろう。増えるということは繁栄につながり、太極は大黒に通じる。大黒様のお祭りは子祭りともいい、子月子日が慣例とされているのは面白い。(T師の賀状より)

本年もどうぞ宜しくお願いいたします。

2007年12月26日 (水)

流入の要望

松下電器産業・キャノン・日立製作所が薄型パネルで包括提携するとの記事が日経新聞に載っていました。しかも、世界2位の液晶新工場を茨木県か兵庫県に立地する予定ということです。シャープが建設中の堺工場が世界第1位ですので、日本国内に世界第1位と2位の大型パネル工場が建設されることになります。国内景気や雇用面でプラスになる可能性はたかそうですが、同時に気になるのは、少子高齢化で労働人口が減少していくおそれのある日本での工場建設は、将来的に人員確保の点・コスト面で大丈夫かということです。

日本の政府人口推計では、日本の総人口は現在の約1億2770万人から、2046年には、1億人を割り込むという数字が出ています。政府は出生率の増加を図っていますが、あまり効果も出ていません。また採用面でも、新卒の有効求人倍率は高くなってきており、人員確保・コスト面での負担は、他の国に比べて大きいと感じています。技術の海外流出を防ぐ点では納得できますが、労働人口の減少は非常に不安な点ではないでしょうか。

ところで、現在は日本の人口の約半分に過ぎない英国の人口が60年後には、日本を抜くとの記事が日経新聞に載っています。人口増の理由は、移民の流入に加え、出生率が高位で安定するためです。人口増が英国潜在経済成長率を押し上げ、将来の国民の社会保障費負担も抑制されるという好循環を生み出す可能性が高そうです。英国は資金だけでなく、人を流入させることで、経済の基盤を再び整えつつあるのでしょう。

企業に国境が無くなったのと同様、また欧州でのユーロ圏設立同様、国同士でも、提携や国境なき対策が今後取られてもおかしくはない雰囲気となってきている気がします。そして企業にスピードが求められているのと同様、国の政策にもスピードが求められています。

もしかすると、大型工場の日本国内での建設は、海外からの資金流入だけでなく、海外から人も流入して欲しい表れかもしれません。(タイコム証券・ファクシミリ経済情報 栗栖和智)

2007年12月18日 (火)

リサイクル

2002年に食品リサイクル法、建設リサイクル法が制定され「衣食住」のうち食と住に関するリサイクルが法制化されたが、繊維製品のリサイクル法は手つかずの状態です。

日本では年間約100万トンの衣類が家庭からゴミとして出されているが、化学繊維など再利用できない素材の衣類が増加したこともあり、リサイクル率はわずか12%です。ドイツの66%という数字と比べると先進諸国のなかでは繊維製品の回収がおくれているのは明らかです。(アルフィック日報2445号より)

2007年12月 6日 (木)

ゴールドラッシュ

オーストラリアのイメージは、コアラやカンガルーの暮らす広大な大地、牛肉や小麦を生産する農業国と言ったところでしょうか。

しかし、いまそのオーストラリアでは、ゴールドラッシュが起きている。

実は、オーストラリアは鉱物資源の宝庫として知られており、その国土には石炭だけではなく、鉄鉱石、金、ニッケル、ウランなどが全土に埋まっている。こうした鉱物資源の需要状況はBRICsの発展に伴い世界的に逼迫し、市場価格は暴騰に次ぐ暴騰を続けている。これによりオーストラリアでは、鉄道・港湾が麻痺状態に陥っており、また増産にむけた鉱山投資、インフラ整備を急ピッチで進めているが、まるで需要に追いついていない現状です。現在では、先進国で唯一の二桁の建設投資増加が見込まれており、急スピードで国内経済が成長を遂げている。こうした動きは当然国内の株式市場にも反映されており、鉱山関係の銘柄を中心として全体的に株価が上昇を続けている。こうしたなか、オーストラリアが世界中の不動産・インフラを買い始めた。

オーストラリア国内においてトップの投資銀行であるマッコーリーグループは、社会インフラへの投資を主に行っており、日本においても十月に羽田空港ビルの株式20%を保有する株主として注目を浴びた。またチャレンジャーフィナンシャルグループも、三菱UFJとの提携をきめるなど、豪州マネーの海外進出が非常に盛んになっている。ゴールドマンサックスもインフラ投資に関してはマッコーリーOBを招聘するなど、オーストラリアという国の存在感を強くしている。(アルフィックス日報 2437号より)

2007年11月30日 (金)

役員給与

国税庁が役員給与など通達改正について趣旨説明

 国税庁が平成19年3月13日付「法人税基本通達等の一部改正」についての趣旨説明を公開した。これは、平成18年度税制改正に伴い改正された法人税基本通達について、解説を加えて説明したものである。

 平成18年度税制改正では、役員給与に係る税務が大きく変わった。会社法の施行により従来の役員報酬と役員賞与が役員給与に統一されるとともに、定期同額給与、事前確定届出給与、利益連動給与という新たな損金算入のルールが決められた。さらに、株式会社等資本金規制の撤廃に伴う「特殊支配同族会社の役員給与損金不算入制度」も新設された。
 当然、法人税基本通達においても、これら役員給与に係る改正が多数発生している。通達は実務における判断をする上で非常に重要な情報であるので、是非押さえておきたい。
 なお、役員給与については平成19年度税制改正においても、定期同額給与の(1).役員の職制上の地位の変更に伴う増額改定、(2).合併・分割、不祥事による一時的な減額改定、事前確定届出給与の(1).届出書類の提出期限、(2).同族会社以外の非常勤役員の届出、特殊支配同族会社の役員給与損金不算入制度の除外要件、などについて明確化や緩和等の措置がとられている。
 今回の国税庁の趣旨説明は平成18年度税制改正に関するものであるが、解説にはこのような平成19年度税制改正に係る変更点についても触れられている。

2007年11月28日 (水)

何有荘

何有荘・・・「かいうそう」 名前の由来は禅の言葉で「何か有るようで何も無い、何も無いようで何か有る」から来ている。元南禅寺塔頭の址地で稲畑勝太郎氏の命により遠州流派の小川治兵衛氏が作庭した。東山を借景とし京都市街を一望できる庭園は、琵琶湖疎水から水を引いた敷地面積6000坪の池泉回遊式庭園である。当時「和楽園」と銘されていたが、稲葉氏の没後、宝酒造の所有となり社長の大宮氏が「何有荘」と命名した。100年ぶりに公開された庭園ですが現在所有者が代わり2005年より非公開である。

2007年11月27日 (火)

紅葉

2007_11240007_2 2007_11240020_2 本日、何有荘を訪れた。Y税理士の紹介である。

朝から天気は良いが非常に冷えた日である。

京都・蹴上の駅は、南禅寺参詣の人々で溢れていた。

午前11時オープンより15分早く、1番乗り。

手入れの行き届いた広大な敷地は、見事なまでに色付いていた。

昨日、滋賀・石山寺に詣で素晴らしい紅葉を見てきたが、これをはるかに凌ぐ景観であった。数年前、前所有者が有料公開していたらしいが、現所有者(T社)になってから、相当な手を入れ昨年より、縁故関係者にだけ、招待の形で公開しているらしい。

これほどのものを、維持管理しているT社とY税理士に感謝。

2007年11月19日 (月)

東西回廊とは

「インドシナ」が新しい経済圏として注目を集めている。2006年12月、インドシナ半島の東岸・ダナンからミャンマー・モーラミャインにいたる、総延長1500キロのハイウェー「東西回廊」が完成した。これまで海路で2週間かかっていたのが、最短3日に短縮された。このような物流網の発展を踏まえて、この地域に進出している日本企業は8000社と言われている。

タイでは、自動車産業の集積が急速に進んでいます。日系メーカーのタイ国内販売シェアは約9割を占める。ベトナムのバイク生産は、06年230万台を超え、ホンダ・ヤマハの2社だけで50%を超える。ホンダは08年150万台の第二工場を建設し、ヤマハも現在の5割増産となる70万台体制となる。両者合わせた生産台数は、日本市場の3倍強に匹敵する。

インドシナはBRICsの影にかくれているが、ASEAN諸国を一まとまりの地域としての「面」で見れば、BRICsの匹敵する新興国地域が浮かび上がる。地理的には、中国とインドに挟まれた位置にあり、物流や地理的条件でインドより日本に近く、人件費は、中国より安いことを考えると、現在の日本企業の中国一極集中から、今後インドシナに一大産業圏が浮かび上がる日は、そう遠くはないように思う。(アルフィックス日報)

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